仮名とは、半紙に大きな文字を書く中国の書道文化と違って、中国の書道文化からさらに日本独自に発展した日本の書道文化です。
俳句や短歌、百人一首などの和歌が作品として書かれることが多い印象です。
こんな作品を見たことはありませんか?


ぼくたちがいつも書いてるのと全然ちがう。しかも小筆で書いてあるみたい!

百人一首のかるたみたい。字と字がつながってて読めない字もあります。

行が傾いて見えるんだけど、どうしてかしら?
こういった印象や疑問を持った人も多いと思います。
日本習字にも「かな部」がありますが「やってみたいけど、なんだか踏み出せない」という人も多くいます。
今回は、この「仮名」という書道文化について解説します。入門編なので気軽に読んでいってください。
簡単な仮名の作品をみてみよう

短くて簡単な作品を見てみましょう。

どうでしょうか?「正直、字と字が繋がりまくってて読めん…」というのが第一印象かと思います。しかし、雅で美しいと思いませんか?
仮名は日本独自に発展した書道文化で、中国書道には見られない特徴がいくつかあります。
仮名の特徴
- 連綿(2文字以上を繋げて書くこと)がある
- 行に流れがある
- 変体仮名がある
では、先ほどの作品を見ながら解説していきます。
特徴1:連綿(2文字以上を繋げて書くこと)がある
2文字以上繋げて書くことを「連綿」といいます。

連綿を使うことで、ひとつの行の中にも字幅の変化をつけることができます。

字幅が広いとゆったりした印象になり、字幅が狭いとリズミカルに見えます。このような変化をつけることは中国書道にはあまり見られない特徴です。
特徴2:行に流れがある

最初の作品を見たときに、行が傾いてるように感じました。
この短い句も傾いて見えます。どうしてですか?
仮名の作品には右下に「要」と呼ばれるポイントがあります。そのポイントにむかって行が流れるように表現されます。


「流れる」って表現するんですね。

本当だ!ぐちゃぐちゃに流れるんじゃなくて、ひとつの場所に集まってる!
字は基本的に右手で書きますので、右下に流れることがほとんどです。
最初に見せた作品にも右下に要があり、そこにむかって行が流れています。

特徴3:変体仮名がある
仮名の作品を読もうとすると、読めない字がたくさんあると思います。

この短い句は「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」という芭蕉さんの句ですよね?最初の「しずかさや」がすでに読めないんですが、どういうことですか?

これは、「し徒可さや」と書かれていて「徒」と「可」は草書に近い形になっています。これを「変体仮名」といいます。
変体仮名とは何か?ざっくり一言でいうと「かつてのひらがな候補」
例えば、ひらがなの「あ」は「安」という漢字が元になっています。しかし、他にも「阿」「惡」「愛」など候補がありました。それぞれ漢字をくずして、ひらがな候補にノミネートし、選ばれた文字が「平仮名」になり、選ばれなかった文字が「変体仮名」となりました。
【変体】とは「形や外見が異なる」という意味です。発音する音は一緒だけど、形が異なるということです。


「変態」とは違いますから気をつけてね(笑)

「変体仮名」ですね。でも、なんだか書くもの覚えるのも大変そうです…

日本習字の「かな部」だったら漢字部と同じように、まずはお手本を真似して書いてみましょう。そのうち変体仮名は自然に覚えてきます。
さいごに
今回は入門編なのでざっくりとした内容でしたが、参考になったと思ってもらえると嬉しいです。

仮名は作品がとても綺麗だから、少しでも知ることができて良かったわ。筆使いも中国書道とはちがうみたいだから、実際に書いて勉強してみたいわ。

僕には書くのは難しいかも…でも、仮名が読めるとちょっとドヤれますね(笑)読む練習をしようと思います。

ぼくはまだ仮名の字は読めないから、作品を見てきれいな流れを楽しみます!

それぞれのスタイルで、ぜひ仮名を楽しんでくださいね!

